5年生の時、保健の「体と心の成長」の単元で、入学の頃と現在で自分がどう変わったかを話し合っていたら、「夢がなくなった」「現実が見えてきた」という答えが返ってきた。同様の気持ちを持つ子の人数を調べると半数の子が手をあげた。理由をたずねると、「テレビのニュースを見ても、殺人とかいじめとか、暗いことしか起こっていないから。」と、ため息まじりに答える子。
10歳余りにしてすでに夢をなくしてしまったのかと、愕然とした。
現実の厳しさが見えてきたのは成長だ。しかし、それにより灰色の未来しか描けないとしたら、これは不幸だ。一時の快楽を求めるだけのなげやりな人生を送ってほしくはない。
それ以来、子どもに夢を持たせようというのが私のテーマのひとつとなった。
本校では、さまざまな人に出会いその生き方から学ぶことをすすめてきた。私は、その人たちがいろんな苦労がありながらも、人生を前向きに生きていらっしゃる姿に特に共感してほしいと思った。
さて、その子たちも、いよいよ卒業することになった。
卒業式では、証書をもらったあと、一人一人が「自分の夢」を、みんなの前で発表することになった。
子どもたちにぜひ、豊かでしっかりとした夢を語ってほしいと思い、このワークシートを作った。